*English translation
東京は坂の町です。私は坂の上に住んでいるので、どこに行く時も坂を上り下りしないといけません。 暑い日などはとても疲れるのですが、東京の坂にはファンや坂オタクがたくさんいます。それは、坂の名前を見ると、それに東京の歴史や文化が表れていることが多いからでしょう。うちの近所の坂には一つ一つくいが建てられていて、そこに坂名の由来が書いてあります。それらを読むと、「昔、この坂の上にこの名前のさむらいの屋敷があったのかあ。」などとわかって、興味深いです。「東京の通りには名前がなくても、どの坂にも名前がついている」ことをよく外国人に指摘されます。
ところで、日本に住んでいる人は自分の町の通りや橋の名前をいくつか知っていますね。都心に住んでいる人なら、「めいじどおり」「あおやまどおり」「にほんばし」などの名前を聞いたり、言ったりするでしょう。それで、自分で文を作る時に「このどおりを右に曲がる。」とか「あのばしを渡ろう。」などと言ってしまいます。実は、これは間違えです。
- street, road: とおり (どおりではない)
- bridge: はし (ばしではない)
でも、「とおり(通り)」や「はし(橋)」の前に特定の名前が付くと、漢字の発音が変わって、「めいじどおり(通り)」や「にほんばし(橋)」になります。
こういう単語は他にもあるので、見てみましょう。
①特定の名前+単語の場合に、濁点が付く (*例外もある)
- 坂(さか)→ ざか 【例】ふじみざか (富士見坂)
- 川(かわ)→ がわ 【例】すみだがわ (隅田川)
- 山(やま)→ さん 【例】ふじさん (富士山)
- 湖(みずうみ)→ こ 【例】やまなかこ (山中湖)
- 城(しろ)→ じょう 【例】おおさかじょう (大阪城)
正しくは「週末にみずうみに行った。」「大阪でしろを見た。」です。
また、富士山に関しては、おもしろい理解をしている外国人が多いです。ふじさんの「さん」は山の音読みですが、漢字を知らない人はふじさんの「さん」は人名の後につける「さん」と同じだと誤解することがあります。「日本人にとって、富士山は大切な山だから、尊敬を込めて、“ふじさん”と言っているんじゃないの?」と時々聞かれますが、そうではないんです。
ちなみに、東京の新宿にある大きい公園「新宿御苑(ぎょえん)」が、どうして「こうえん」ではなく、「ぎょえん」なのかというと、「御苑(ぎょえん)」の意味は"imperial park" で、そこは明治時代に皇室が管理していた場所だったからです。
箱根の芦ノ湖(あしのこ)と富士山
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